NPO法人IWC国際市民の会のWEBサイトです。
注意:下記文章の著作権はすべてIWC国際市民の会にあります。当会の許可無くこの文章を転載することはご遠慮ください。
私が日本に居る6年の間に韓国はものすごく変わりました。
例えば、銀行のキャッシュカードの使い方もそうですが、なんと言ってもインターネットがすごく普及して、今は小学生の宿題にもインターネットが使われています。(注:現在、国民100人当たりのインターネット接続数は韓国が世界で一番。)
この6年で、色々なことがものすごく変わったので、今は「帰ってから、どうしよう。」と心配です。
韓国では今も旧暦が使われています。もともとは、中国から入ってきたものですが、農業に合っているので、定着していると思います。閏月をどこに入れるかはその年年によって違いますが、その年に親の帷子(死に装束)を作っておくと、親が長生きすると言われています。
主な年中行事は、大体日本と同じです。正月や、節分、春分、秋分もあります。あと、端午の節句やお盆もありますが、みんなやはり、旧暦で行われています。
冬至から105日目。この日にも墓参りをする。
「この日に雷がなるとその年は不作、と言われています。」
一年の中で一番楽しい日。
「陽気の時季なので、「気が強い」ということで、昼の12時に薬草をとって乾かすと効き目がより強くなると言われています。この日に限らず、山に入って「薬水」を取ってくる人も多い。」
「若者たちが綺麗な衣装を着て、ノルトィギ(シーソーのようなもの)などで遊んだりします。」
旧暦の8月15日。本当に満月の十五夜。
Q1 日本に来る時、来た時、どんなふうに思いましたか?
A1 来る前は、近いけれど日本のことはよくわかりませんでした。知る理由もない、知りたくもない、無視するような気持ちですね。そういう時代でした。
日本に旅行したことのある友達に「日本の夏は暑いよ~。すっごくじめじめしているよ。」といわれても、その感覚もわかりませんでした。来てみて、初めて日本の(国土の)長細さもわかりました。
日本に対する気持ちは、歴史の勉強よりも、毎年8月15日前後にやるテレビ番組を通じての影響の方が強かったですね。本当にすごいんですよ。それを見て、日本人て怖いなあとか、ひどいなあとか思いました。
でも今は、自分たちの歴史をちゃんと分かって、「どうして日本が韓国を支配したか、韓国もどうしてそうなってしまったのか」をちゃんと見分けなければいけないと思います。これまでは、「自分たちは正しい」と考えていましたが、今は、「自分たちが弱かったからだ。」という思いもあります。
日本に来ることになって、不安なこともありましたが、夫は10年以上前から、仕事で行ったり来たりしていたので、夫からは「違うよ。日本人てそんなんじゃないよ。」ということは聞かされていました。実際、韓国人が無視されることは確かにありますね。でも、それは「韓国人だから」というより、外国人としてのことだと思います。
私はイタリアに住んでいたことがありますが、その時はもっと嫌でしたね。やはり外見が全く違うし、イタリア語を話しても変な顔をされる。しかも、どの人も、私を見て先ず言うのは「日本人ですか。」です。外国に来て、初めて日本って大きな国なんだと感じました。
日本に来たばかりの頃はやっぱりよく「ヤキニク」と「キムチ」のことばかり言われましたね。
それと、日本の女性はスカートをはいている人が多いと思いました。今はズボンの人が多いですけれど、その頃は本当にスカートの人が多かったですね。それに、それがとても女性らしく見えました。
Q2 日本に来て、一番困ったことは何ですか。
A2 家が寒いことです。韓国ではオンドルが基本。ストーブなんてないんですよ。エアコンもクーラーしか使いません。家の中では半そでです。日本はストーブがあるので、冬は部屋が色々なものがあって片付かない感じです。
Q3 今、帰国に当たって、日本人に何を言っておきたいですか。
A3 日本人は我慢しすぎ。もっと本音を言った方がいいです。
韓国語は本当に悪い言葉が多いんですが、それを言うことがストレスの発散になります。日本人も良いことがあれば言って、悪いことも言った方がいいです。
よく言われることですが、日本人の「いつでも遊びに来てください。」も本気にしてはいけない、と思ったこともありました。韓国人がそういう時は「本当に来ていい」とその人は思って言ってますから、韓国に来るときは、どうぞ本当に私のうちに来てください。
その後、盧さんの達者な日本語のおかげで、日本人の習性、人と付き合う際の日本人と外国人との感覚の違いなど、色々な話題で盛り上がりました。
言葉は難しい。盧さんが、このようにほぼ完璧に日本語を話し、理解して下さるおかげで、忌憚ない意見の交換ができ、日韓、韓日の相互理解もまた一歩進めることができました。
互いに相手の言語があまり堪能でないために、思いもよらぬ誤解を生み、理解の溝を深めてしまうことも多々あります。
一方、理解したいがために、その言語の習得に努力することもあります。ここまで日本語を習得された盧さんは、きっとそんな気持ちを持っていて下さったのだなあ、と一日本人としてとてもうれしく思いました。と、同時に韓国語学習がはかどらない自分に喝を入れられた気がしました。